作品概要
タイトル:今日から未来
著者:吉富昭仁
出版社:小学館(ヒーローズコミックス ふらっと)
巻数:1巻(以下続刊)
告白から物語が動き出す、幼なじみ同士の女子高生による百合コメディ。
あらすじ
幼なじみ同士で、同じ学校に通う女子高生の今日子(きょうこ)と未来(みく)。
ある日の放課後、今日子は自宅に遊びに来ていた未来から「ずっと前から今日子のことが好き」と告白されてしまいます。
「私のこと今日子の好きにしていい」
「なんでも言うこときくし、なんでもやる」
「卒業までに私と付き合うかどうか決めてほしい」
そう言ってグイグイ迫ってくる未来に、今日子は押されっぱなしで……?
感想(ネタバレ度:低)
安心・安全の吉富百合漫画
仲の良い友達だと思っていた相手から告白されて振り回される、そんな女子高生を描いた百合コメディです。
女子高生に「私のこと好きにしていいから」なんて言われた日にゃ、これが男だったら即エロ漫画コース突入なんでしょうけど、女の子同士なうえに今日子は未来を友達として見ているので、なかなかそういう展開にはなりません。
1巻の終盤あたりから、ある出来事がきっかけで今日子もようやく未来を意識し始めるので、2巻以降はお色気要素の増加にも期待したいところです。
百合漫画としては、シリアスさは無くサラッと読める内容で私好み。女の子同士のやりとりも可愛くて微笑ましいです。
わりと淡白な内容で爆発的な面白さはありませんが、これまでの吉富さんの百合作品が好きな方ならば、まず問題無く受け入れられるでしょう。
そして男キャラが一切登場しない安心設計も嬉しいところです。
正確には男教師が1コマ映り込んでるけどね。
あんなの数に入んないでしょ。
1人いたら100人いると思えって言うから…
ゴキブリじゃないんだから。
吉富神話崩壊?
さて、改めて本作品の作者は吉富昭仁さんなわけですが、吉富さんと言えば当ブログで最も多くの感想記事を書かせてもらっている漫画家さんです。
その理由は……圧倒的な足裏の登場率にあります。
もちろん作品が好きだからというのありますが、足フェチの私としては感想を書きやすいということもあって断トツの記事数の多さとなっております。
・『スクール人魚』全5巻感想 スク水を着た人魚の謎に迫る
・『さくらデバイス』全1巻感想 JCとJKのパンツ争奪戦
・『へんなねえさん』全1巻感想 エッチで不思議な短編集
・『ふたりとふたり』全1巻感想 足指チュッパチャプス
・『熱帯少女』全1巻感想 緞帳に刺さるスク水少女の足の裏
ブログ引っ越しの際に消した記事もあるので、思ったよりも少なかったですね。
まぁそんなわけで、足フェチの観点からも期待が膨らんだ本作ですが……。
残念ながら、今回はビックリするくらい足の主張が控えめでした。特に足裏の登場回数は壊滅的な少なさです。
もちろん他の漫画家さんの作品と比べれば、素足率は相変わらず異常とも言える数値を叩き出してはいます。
しかしサブリミナル効果のように随所に足裏を捻じ込んでくるスタイルだった過去作に比べると、いささか足への情熱を失ったかのように思えてなりません。
大げさかもしれませんが、何か体調やメンタルに不安を抱えているんじゃないかと心配になりました。
もしかして編集さんから「足裏は控えてください」と注意されてしまったんでしょうか。
な、なにぃ~!?
無能な編集め、許さんぞ俺は!
出版社に殴り込みじゃあ!
妄言だってば。
あんたら導火線短すぎでしょ。
しかしここで冷静になって想像してみてください。
新卒の若くて可愛くてウブな編集さんが「あ、足裏なんてエッチです!いけないと思います!」なんて言ってたとしたらどうでしょうか。
な、なにぃ~!?
…それはそれで萌えるじゃねーか。
「私の足裏で我慢してください!」とか言ってたり!?
あ、あほ過ぎる……。
まぁ真相はともかくとして、このまま「足フェチ的な見所はありませんでした、以上。」と締めるのも寂しいので、ちょっと気になったことについて触れたいと思います。
まずはこちらをご覧ください。
今日子(髪の長い方)の部屋で、今日子が未来に告白されている場面なんですが……。
今日子は素足ですが、未来は靴下を履いています。
この後も、今日子は素足で未来は靴下というパターンが続いたので「今日子 = 素足派」「未来 = 靴下派」なのかと最初は思いました。
しかし第3.5話(なぜか話数が0.5刻み)にて「自室のように振舞ってみて」と言われたときに未来は靴下を脱いでいたので、特にそういうわけでもないようです。
よく考えれば、人様の家に上がった時に靴下を脱ぐって発想はなかなか出てこないですよね。マナー的にもどうなの?って感じですし。
それはともかく、今回の論点は素足派か靴下派か、ということではありません。
この場面、舞台は今日子の部屋なので、当然ながら未来は今日子のベッドに座っていることになります。
学校に行って帰って1日を過ごし、それなりに汚れているであろう体と制服そして靴下のまま、人様のベッドに上がり込む……ありえなくないですか?
私は潔癖症でも何でもないんですが、風呂に入ってパジャマに着替えてからでないと布団に上がりたくない性分です。
自分ですらイヤなのに、他人にそれをやられたら……考えただけで気持ち悪いですね。
とはいえ、それは今日子と未来が同性の友達であるという前提を、自分に当てはめて考えた時の話です。
野郎の友達に同じことをやられたら発狂する自信がありますが、それが未来のような美少女高校生であれば、私は喜んで布団を提供する用意があります。
たとえ1日分の汗を吸い込んだ臭い靴下で我が布団を蹂躙されたとしても、女子高生が相手ならば菩薩の如き穏やかな心で見守ることが出来るでしょう。
野郎でもJKでも、靴下の汚れ成分は同じでしょ。
もちろん科学的に分析すればそうなんでしょうが、気分の問題なのです。
菌の数を調べたらスマホの方が便器より汚いと聞きますが、じゃあスマホと便器どっちを触るんだと聞かれたらやっぱりスマホですもんね。
まとめ
幼なじみ同士という、普通の友達以上に気安い関係をベースに、告白というスパイスを加えた未来と今日子のやり取りが楽しい作品でした。
「めっちゃ面白い!」という感じでもないので、読み手によっては退屈極まりない内容かもしれませんが、安定感のある百合作品だと思います。
あとは足裏率だけ回復してくれれば……。