作品概要
タイトル:先輩、パンツはいてますか?
著者:西島黎
出版社:新潮社(バンチコミックス)
巻数:1巻(以下続刊)
剣道では、袴の下は高確率でノーパン。
そう信じる女子高生が、一目惚れした先輩がパンツをはいてるのか、はいてないのか思い悩むノーパンラブコメ。
あらすじ
全日本チャンピオンを多数排出する名門剣道場・鷹道館。
その館長の娘であり、道場きっての天才と称される高校1年生・三鷹雪乃は、最近「あること」が気になり、心乱される日々を送っていました。
その「あること」とは……
学校の剣道部の先輩・藤倉先輩は、パンツを「はく派」なのか「はかない派」なのか、どっちなのか?
袴の下はノーパンという男も多い剣道の世界。
実家の道場でフル〇ン男子を見て育った三鷹さんは、藤倉先輩のパンツの有無が何故か気になってしょうがないのでした。
感想(ネタバレ度:低)
剣道女子はパンツに夢中
剣道一筋で生きてきて、恋愛経験はおろか初恋もまだの三鷹さん。
そんな彼女が、ちょっとしたことをきっかけに藤倉先輩のことを意識し始め(本人は恋の自覚無し)、同時に先輩がパンツをはいてる or はいてないが気になり、それを確認するために奇行に走っちゃう……というラブコメです。
この三鷹さんが、ちょっぴり天然で世間知らずで、まぁとんでもなく可愛いんですよ。
寝ている先輩のチャックをコッソリ開けようとするなど、変態と言うか若干ヤバいところがありますが、それもご愛嬌。
パッと見は凛とした雰囲気の漂う近寄り難い美少女で、加えて無表情で無愛想で不器用なため、ともすれば誤解されそうなタイプではあります。
しかし、そういう三鷹さんが孤立しない、優しい雰囲気がこの作品の魅力でもあります。
これが現実ならば、
あの子、ちょーノリ悪くない?
マジうざいんですけド。
それな。
ハブっちゃう?
という事態になりかねません。
友達付き合いが苦手な三鷹さんの性格を尊重しつつも、時に強引に誘って仲間に入れる。そんな優しい剣道部の仲間たちが私は大好きです。
欲を言えば、もう少しキャラが立ってたら良かったんですが……。まぁまだ始まったばかりですからね。そのへんは2巻以降に期待です。
懲戒解雇
さて、「剣道の時、男子は高確率でパンツを脱いで袴をはく」とされている本作ですが、現実世界では実際にどうなのか。
軽くググってみると、やはりノーパン派はそれなりの割合でいるみたいです。
どうせなら現場の生の声を聞いてみたい…ということで、学生時代に剣道をやっていたという会社の同僚(女性)に話を聞いてみました。
すると「上の世代(指導者たち)はノーパン派が多かったみたいだけど、部員たちは男子も含めてみんなはいていたと思う」とのこと。
このへんは世代や地域、また学校によっても変わってくるんでしょうね。野球の坊主強制みたいに、ノーパン強制の学校とかあるのかもしれません。
それよりちょっと待て。
女性にパンツのこと聞いたのかよ!?
それってセクシャルなハラスメントなんじゃないの?
よく考えたら(よく考えなくても)セクハラ認定されても仕方がない質問だったかもしれません。
このご時世、何をきっかけに職を失うか分からないですからね。皆さんも気軽にパンツの話題を女性に振らないように注意してください。
課長ぉ~!
とりももさんが「パンツはいてんの?」って聞いてくるんですけどぉ。
な、なにぃ~!?
実にけしからんな!
…で?はいてんの?どうなの?ハァハァ…。
クソしかいねぇ会社だな。
ちょっと思ったんですけど、前述の三鷹さんが寝ている先輩のチャックを開けようとしたシーン。男女が逆なら大問題になるでしょうね。
まとめ
良いところ
- ヒロインの三鷹さんがとんでもなく可愛い。
- 登場人物がみんな穏やかな好人物で、作品全体が優しい雰囲気。
- 出オチっぽいタイトルですが、しっかりした良質のラブコメです。
イマイチなところ
- タイトルやあらすじから、イロモノ扱いされてしまいそう。