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ナナシ『イジらないで、長瀞さん』1~5巻感想 褐色ドS女子のモヤシ狩り

作品概要

タイトル:イジらないで、長瀞さん
著者:ナナシ
出版社:講談社(少年マガジンKC)
巻数:1~5巻(以下続刊)

気弱なドM男子(高2)が後輩のドS女子(高1)にイジられまくりながらお互いドキドキしちゃう、ちょっと歪んだ関係を描いたラブコメディ

 

あらすじ

主人公は美術部に所属する内気なメガネ男子(名前不明)。
放課後の図書室でうっかり自作の漫画をブチ撒けてしまい、運悪くその場にたむろしていたギャル軍団に漫画を読まれ、散々バカにされてしまいます。

この一件をきっかけにギャル軍団の中の1人・長瀞(ながとろ)さんに目を付けられた彼は、ことあるごとに長瀞さんにイジられる高校生活を送ることになってしまうのでした。

 

感想(ネタバレ度:低)

褐色の美少女

ヒロインのドS女子・長瀞さんはメガネ君の1つ下の後輩であり、着崩したシャツに短いスカート、そして褐色の肌が魅力的な女の子です。

足フェチとしては素足履きなのも見逃せないポイント。上履きのカカトを踏んで履いてたら言うことなかったです。

ちなみに肌の色は地黒ではなくて日焼けだな。

天然の褐色娘だと思ってたのに…残念だな。

は?
日焼け跡の、白と黒のコントラストがたまらんだろうが。
さては素人だな、オメー。

はぁ?
そんなに白黒がいいならパンダでもオカズにしてろよ。

キーっ、バカにして!
許せない!(グサッ)

ぎゃあああ!
う…うぅ…(バタッ)

…ピーポーピーポー 

白と黒の車が…
僕を迎えに来たよ……

 

メガネ先輩の魅力が分からない

男子が女子にイジられるといえば、アニメ化もされた『からかい上手の高木さん』を思い浮かべる方も多いはず。
この2作品を比較すると、全体的にほのぼのした雰囲気の高木さんに対して、長瀞さんの方はイジり方に容赦が無い感じです。

特に1巻の前半くらいまでは、メガネ先輩に対するイジりっぷりがイジメの領域に達しており、それが「不快だ」「胸糞悪い」という意見もチラホラと見かけました。
そういう批判に配慮したのかメガネ君に惚れてしまったのか、巻を追うごとにイジり方がマイルドになって相応のデレも見せるようになります。

デレて赤面してる長瀞さんも可愛いですが、個人的にはやっぱりメガネ先輩の泣き顔を見ては恍惚の表情を浮かべる長瀞さんの方が魅力的に思えました。

それより後輩の女子にイジメられて泣き出すメガネ君に引いたな、オレは。

大人数にイジメられたのならともかく、長瀞さん単騎相手ですからね。

しかも単純なパワー勝負でも負けてるし。

メンタル・フィジカル共に貧弱すぎて、読んでいて情けなくなるわね。

長瀞さんのサンドバッグとしては最適な人材と言えるかもしれませんが、ラブコメの主人公にそれなりのカッコよさを求める人の期待には答えらそうにもありません。

しかも図書室で漫画を読まれて酷い目にあったにもかかわらず、2巻ではまたも図書室で漫画を描いているなど、学習能力も無いようです。
もう一度イジメられたくてワザとやってんのかと思いましたよ……まったく、救い難い変態ですね。

 

まさかのハーレム展開へ

モテる要素が何一つ無いメガネ先輩ですが、3巻くらいから長瀞さんのギャル友達の登場頻度が上がり、にわかにハーレムっぽい状況が形成されつつあります。
もちろんオモチャにされているだけなんですが、ちょっぴりメガネ君が調子に乗ってきているような気がして微妙にイラっとします。
ギャル友にイジられてる先輩を見て、嫉妬心を隠せない長瀞さんは超カワイイですけどね。

でもやっぱり私は最初期の、狂気を孕んだ目をした長瀞さんが忘れられません。
メガネ先輩に飽きた長瀞さんが、ボロ雑巾のように先輩を捨てるエピローグを期待している私は病んでるんでしょうか。

 

まとめ

いじめレベルのイジりにお互い興奮していた、陰惨で倒錯的な序盤。
それ以降の、メガネ先輩と長瀞さんのイチャラブ1on1状態からのハーレム展開と、全体の雰囲気がかなり変わってしまう作品です。

最初期の雰囲気が好きだった私にとっては全盛期が短すぎましたが、世間的にはそれ以降の方が評判が良いみたいなので、最初は受け付けなくても2巻くらいまで読んでみてから継続して購読するかどうかを判断することをオススメします。

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