一石二万鳥

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『ぺろり!スタグル旅』全5巻 | 女子サポ2人組のおいしいアウェイ遠征記

作品概要

タイトル:ぺろり!スタグル旅
著者:能田達規
出版社:小学館(ヒーローズコミックス)
巻数:全5巻


スタジアムグルメに目が無い女子サポーター2人組のアウェイ遠征の様子を描いた、グルメ漫画サッカー風味

 

あらすじ

プロサッカー・Nリーグの2部に所属するサッカークラブ「千葉ユニティ」のサポーターであり、観戦仲間である長谷川英里佐久間遥香

週末になるとスタジアムに足を運び、アウェイにも遠征するガチサポな2人。
そんな彼女たちが試合と同じくらい楽しみにしているのが、スタジアムの屋台や売店で売られているグルメ・通称「スタグル」を堪能することなのでした。

 

レビュー ★★★★☆

  • サッカーが題材ですが、主役は選手でも監督でもなく女子サポーターです。

  • しかもスタグルに特化している内容なのでサッカー好きはもちろん、そうでない人でもグルメ漫画として楽しめる作品です。

  • 現実のスタジアムやスタグルに即しているので、普段行ってる地元のスタジアムが登場するとちょっとテンション上がります。ただ、実名ではないのが残念。

 

感想(ネタバレ度:低)

オラが街のスタジアムも登場

実は私、漫画と同じくらいサッカーが好きで、Jリーグを観にしょっちゅうスタジアムに足を運んでいます。

Jリーグを観に行ったことがある人は分かると思いますが、試合開始ギリギリにスタジアムに到着するという人は少ないはず。
私もだいたい試合開始2時間前にはスタジアムに到着します。

「そんな早く行って何すんの?席取り?超つまんなそう」と思われるかもしれませんが、Jリーグ観戦の楽しみは試合の90分間だけではありません。
スタジアム周辺では様々なイベントが行われていますし、試合開始の40~30分ほど前には選手がウォームアップに出てきます。

そして多くの人が何より楽しみにしているのが、出店や屋台で売られているスタグルを味わうことではないでしょうか。
本作は、そんなスタグルにスポットを当てた作品です。

その第1話の舞台となるのは、なんと嬉しいことに私の地元・岡山のクラブである「ファジアーノ岡山」のホームスタジアム・シティライトスタジアム(Cスタ)なのです。(作中では、ファジアーノ岡山 → ファジャーノ岡山、シティライトスタジアム → 岡山シティスタジアム)

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出典:能田達規 著『ぺろり!スタグル旅』1巻 / 小学館

普段は地味で忘れられがちな岡山という地がいきなり取り上げられたのも、ひとえにスタグルが充実していると言われてるおかげでしょう。
とはいえ、私が行ったことあるスタジアムはCスタ以外は数えるほどなので、正直言うとCスタが他と比較して充実しているのかどうかイマイチ分かってないんですけどね。

ちなみに私が応援してるのはもちろんファジアーノ岡山と、そしてファジアーノが創設される前から応援しているオリジナル10の某クラブです。
スタジアムに行ってる回数は圧倒的に「ファジアーノ > 某オリ10クラブ」なんですが、どちらに思い入れがあるかと言われたら未だに「ファジアーノ < 某オリ10クラブ」だったりします。

記念すべきJ開幕戦。
神様にハットトリックを喰らって大敗。

お荷物時代からの名将就任、そして天皇杯初制覇。

主力3人の突然の戦力外。

レジェンドの帰還。
そしてリーグ初制覇。

クラブ史上初の降格。
そして革命へ。

色々あったからね…。


ファジアーノが負けてもガッカリするくらいですが、某オリ10クラブが負けたら本気で不機嫌になりますからね。
縁もゆかりもない都市のクラブに肩入れするのもおかしな話だと分かってはいるんですが…。なんせJ開幕以来26年も見続けていますから、やはりそう簡単に鞍替えできるものでもありません。

Jリーグ開幕時からファジアーノ岡山が存在していれば、こんなに苦しむこともなかったんでしょうけどね。

 

仮名なのが残念

だいぶ話が逸れてしまいましたが。
岡山編を読む限り、作中に登場するスタグルは実際に現地で売られている物のようです。

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出典:能田達規 著『ぺろり!スタグル旅』1巻 / 小学館

ここまでやるなら、「Jリーグ → Nリーグ」「ジェフ千葉 → 千葉ユニティ」みたいに仮名にせずに、権利の問題で難しいのかもしれませんが実名でやってほしかったです。
Jリーグ側も、こういったリーグの普及に貢献してくれそうな作品には協力してくれそうですし。
申請した上で条件面で折り合いが付かなかったならしょうがないですけどね。

 

私はハルさん派

メインキャストの女の子2人は対照的な性格ですが、どちらもとっても可愛いです。

ただ2人とも社会人なので、若いとはいえそれなりの年齢(20代中~後半)です。
アウェイ遠征費の工面や車の運転を考えれば妥当な年齢設定だと言えますが、女子中高生ヒロインがメインの萌え漫画界では年増扱いどころか熟女扱いされる年齢なので「ヒロインはティーンエイジャーしか認めない!」という、こだわり派の紳士は注意してください。

 

昇格はおあずけ

基本的に1話につき1スタジアムのペースで消費していくので、このままだとすぐにネタが尽きてしまうんじゃないかと最初は心配しながら読んでいました。
千葉ユニティがN2所属ですからN1、つまりJ1のスタジアムは紹介できませんし。

となると、長年J2でくすぶっている元ネタの名門クラブより先に、漫画の方が昇格する流れになるのか?それとも元ネタと同じ運命を辿るのか…。

非常に興味深いところでしたが、現実と同じく繰り返すことになってしまいました。
それに限らず昇格・降格チームの顔ぶれなど、ほぼ忠実に現実のJリーグをなぞってます

おいおい、漫画の中でくらい昇格の夢を観させてやれよ。

空想の世界すら侵食する。
J2沼とは、かくも恐ろしいものなのね…。


4・5巻くらいからレンタル移籍中の選手を追いかけるという体でJ3のスタジアムも登場します。
こうやって見るとJ3も楽しそうですが、応援してるクラブがJ3まで降格するのは勘弁願いたいですね。

 

まとめ

サッカーを知らなくても楽しめる、サッカーを知ってればもっと楽しめるグルメ漫画です。
各地の特色あるスタグルはもちろん、スタジアム周辺の観光地などにも軽く触れてるので、アウェイ遠征時のガイドブック的な使い方もできそうです。

1993年に10クラブ(いわゆるオリジナル10)でスタートしたJリーグも、26年経った現在ではJ1~J3合わせて55クラブ。
ほぼ全ての都道府県にJクラブが存在し、Jリーグ観戦も身近なレジャーとなりました。
「今までサッカー観たことない」という人もこれをきっかけに、まずはスタグル目当てでも地元のスタジアムに足を運んでみてはいかがでしょうか。

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