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『わたしが強くしたい神』1巻 感想 | 小説家と女子高生の筋トレコメディ

タイトル:わたしが強くしたい神
著者:厘のミキ
出版社:講談社(アフタヌーンKC)
巻数:1巻(以下続刊)


売れない小説家と筋肉マニアな女子高生の筋トレコメディー

 

親方!空から女の子が!

小説家の五月女要(そおとめ よう)は20歳の時に華々しいデビューを飾ったものの、その後は鳴かず飛ばずで気付けば30歳になってしまい後が無い状況。
警備員のバイトで食いつなぐ日々を送っていたある日のこと、バイト中に空から女子高生が降ってきます。

女子高生の名は野尻まさき
名前は男の子のようですが、お嬢様学校に通う清楚な美少女で、なによりも巨大な2つの胸の膨らみは見紛うことなく女の子です。
そんな彼女は偶然にも五月女の作品の大ファンであり、そして病的なまでの筋トレマニアでした。

「あなたの本が売れないのは筋肉が足りないからですよ。」
この出会いをきっかけに、筋トレに目覚めて若き日の健康な肉体とやる気を取り戻しつつある五月女と、彼をサポートするまさきちゃんの筋トレライフが始まるのでした。

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出典:厘のミキ 著『わたしが強くしたい神』1巻 / 講談社

 

 

腹筋バキバキの小説家を目指して

もやし系メガネの小説家と、細腕の女子高生という筋肉とは無縁そうな2人による、筋トレがテーマのこの作品。

「大好きな小説家×大好きな筋トレ」という組み合わせに暴走気味なまさきちゃんと、それに振り回される五月女というコメディ部分を楽しみつつ、筋トレの具体的なやり方や食事にまで言及されているので、筋トレの入門書として実用に耐えうる内容になってます。

とはいえ、基本的には2人の愉快なやりとりを楽しむ作品だな。

年齢差があるせいか、微妙にテンションが噛み合ってないのが面白いわね。

五月女は30歳か…。
ある程度年齢を重ねて落ち着きが出てきたのか元々の性格か分からんが、必要以上にまさきちゃんをエロい目で見てないのは好感度高いな。

そうね。
健全な男子の劣情を煽る描写は多々あるけど、下品な感じがしないのはそれが要因かもしれないわね。


そんな2人ですが、1巻の終盤にはそこはかとなくラブ臭も漂ってきて、2巻以降はラブコメとしても期待できそう。
予告を見ると、2人の関係性に波風を立てそうな美人編集者も出てくるみたいなので、そちらも楽しみです。

 

 

そういえば下半身鍛えてないね

さて、筋肉マニアのまさきちゃんに対抗するわけではありませんが、実は私は足裏マニア(美少女限定)だったりします。

そんな情報なんぞ知りたくもないとは思いますが、作中に私の琴線に触れるシーンがいくつかあったので、そちらをご紹介したいと思います。

 

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出典:厘のミキ 著『わたしが強くしたい神』1巻 / 講談社

まずは河原にて、学生時代の吹奏楽部を思い出して腹筋運動をするシーン。
上級生にやられたイビリを再現して青春時代の気持ちを思い出すべく、まさきちゃんにお腹を踏んでもらいます。

仰向けの状態でスカートの女子高生にお腹を踏まれる。
これで鍛えられるのは腹筋ではなく、煩悩に打ち勝つメンタルの方でしょうね。

 

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出典:厘のミキ 著『わたしが強くしたい神』1巻 / 講談社

お次は五月女の自宅にて、再び腹筋のトレーニング。
まさきちゃんは白いソックスを愛用していますが、洗濯が大変そうですね。
白ソックスの女子高生の、うっすらと汚れた足の裏に思いを馳せて胸が高鳴れば、あなたも立派な足フェチです。

こんな感じで、私の趣味嗜好により足フェチ向けのシーンを取り上げましたが、制服姿で筋トレを実演するまさきちゃんのおかげで全編通してフェチくさい空気に溢れてます。

まさきちゃんをエロい目で見るなとか言ってたのに…。

こまけぇこたぁいいんだよ!

 

 

プロテインより女子高生

最後に全体的な感想としては、とにかくまさきちゃんは可愛いし笑いどころも多くて、かなり私好みな内容で面白かったです。

現状に甘んじて後ろ向きだった五月女が、筋トレによって健康的な体を取り戻すと同時に考え方も前向きになるという、「健全な肉体には健全な精神が宿る」という言葉を思い出す作品でした。
これに感化されて私も久しぶりに筋トレ始めてみようかなー、なんて思ったり。

ただ、筋トレに一番効果的と思われる「指導してくれる女子高生」が、どう足掻いても調達できそうにないのが残念なところです。
私の所にもまさきちゃんみたいな女の子が降ってこないものか……。