作品概要
タイトル:放課後ていぼう日誌
著者:小坂泰之
出版社:秋田書店(ヤングチャンピオン烈コミックス)
巻数:1~5巻(以下続刊)
釣り好きな女子高生が集う「ていぼう部」の活動を描いた、釣りがテーマの日常コメディ。2020年にアニメ化決定!
あらすじ
高校入学と同時に海の近くの田舎町に引っ越してきた、手芸が趣味のインドア女子高生・鶴木陽渚(つるぎ ひな)。
母親に頼まれた買い物ついでに海沿いを散策していた陽渚は、堤防で釣りをしていた同じ学校の上級生・黒岩悠希(くろいわ ゆうき)と出会います。
黒岩に勧められて試しに釣りをやってみることになった陽渚。
それをきっかけに半ば無理やり「ていぼう部」に入部させられてしまい、釣り三昧な日々を送ることになるのでした。
感想(ネタバレ度:低)
釣り糸は食肉の解体にも使われるそうで
まずは「釣り」の部分についてですが、釣り初心者の陽渚に教えるという体で、釣りに関するハウツーが随所に盛り込まれています。
そのロジック等が結構面白くて、釣りに興味のない私のような人間でも読み飛ばすことなく楽しく読むことができました。
ただ、釣り方のテクニックから釣った魚の調理法まで、扱う知識の幅としては広く浅くといった印象なので、これ一冊で釣りを始められるほどの情報量は無いんじゃないかとは思います。
どちらかと言うと「釣りって楽しそうだな」と思わせるような、釣りの魅力を伝えるという意味の方が大きい内容だと思います。
オレも釣りは好きだぜ。
と言っても釣るのは魚じゃなくて女の子だけどな!
今日も夜の街でフィッシングっすか。
カッコいいぜアニキ!
なに言ってんのコイツら。
バカなのかな?
おいおい。
自分らが外道扱いのフグ女だからって膨れるなよ。
フグだけに!
ぷーっwww。
…よし、殺そう。
バカを絞め殺すには何号の釣り糸がいいのかな?
あの娘の意外な眼鏡姿
釣りがテーマの作品ではありますが、ベースとなるのは個性的なメンツが揃う「ていぼう部」の活動を描いた女子高生の日常コメディです。
そのキモとなるキャラクターについてですが、登場する女の子は文句無くみんな可愛いです。
私は文科系の大人しい女の子が割と苦手なので主役の陽渚に魅力を感じるかが心配でしたが、先輩に対してナチュラルに失礼な発言をブッ込む胆力の持ち主でなかなか好感の持てるキャラでした。
その陽渚の幼馴染である帆高夏美(ほだか なつみ)は、私の一番お気に入りのキャラ。
明るく脳天気でバカそうな見た目に反して頭が良い(学年で一桁順位)というギャップが魅力で、自宅での意外な眼鏡姿は破壊力抜群でした。
眼鏡っ娘はあんま好きじゃないが、眼鏡の夏美はなぜか尋常じゃなく可愛いな?
どう見ても眼鏡なんて似合わなそうなのにね。
もちろん夏休みの小学生のような日焼けした姿も、夏美らしくて可愛いですけどね。
この2人から一歩引いたポジションながらも、存在感を発揮して要所を締める先輩2人も良い味出してます。
前述の黒岩先輩ともう一人、背やら胸やら色々大きい大野真(おおの まこと)も、コメディ要員としてももちろん先輩らしく進行役や解説役という役割もこなしています。
そして忘れちゃいけないのが、顧問であるアラサー養護教諭のさやか先生。
生徒と距離が近い、この手の漫画によくいる友達感覚の先生ですが、こういうキャラって結構好きなんですよね。先生らしからぬダメダメっぷりが最高です。
先に夏美を一番のお気に入りのキャラと書いてしまいましたが、先生も甲乙つけ難いですね。
絵柄に関してですが、釣りののんびりしたイメージにフィットする温かみのある絵柄です。あまり萌え萌えしい感じでもないので、割と万人受けする絵柄なんじゃないかと思います。
全力で釣られる
さて、「釣り」と「日常物」2つの見所がある本作品ですが、人によっては3つ目の見所が存在します。それは……。
変態に嬉しい足フェチ要素です。
ていぼう部部長である黒岩先輩が靴下嫌いで常に素足にサンダル履きという格好をしているので、マニア垂涎の制服素足を至るところで拝むことができます。
コマからハミ出しても足裏を描き切る。
手に持った脱ぎたて靴下で、変態イカが大量に釣れそうです。
フナムシに足の裏を齧られる部長。
フナムシの中にも見どころのあるヤツがいたもんです。
部長ではないですが、1巻の1ページ目で素足を披露してくれた陽渚。
しょっぱなにこの絵を見せられて、「この作品は間違いない」と確信を持つことができました。
そして3巻・5巻では、あからさまに表紙で足フェチを釣りにきています。
さすが釣り漫画だぜ。
足フェチの釣り方をよく分かってやがる。
あんたは足裏があれば糸が見えてても引っかかるじゃん。
釣り方もクソもねーよ。
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まとめ
知識欲を刺激されつつ、女子高生の日常物も楽しめる満足度の高い作品です。
釣りが死ぬほど嫌いとか、日常物は吐き気を催すとかでもない限り、割と幅広い層が楽しめる作品だと思います。
肝心なことを書き忘れていましたが男キャラは一切出てこないので、そのあたりもご安心ください。