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和山やま『女の園の星』1巻感想 男性教師のシュールな女子校ライフ

作品概要

タイトル:女の園の星
著者:和山やま
出版社:祥伝社(フィールコミックス)
巻数:1巻(以下続刊)

女子校で教鞭を執る男性教諭の日常を描いたシュール系コメディ

 

あらすじ

とある女子校で教師を務める男・星三津彦
トレードマークである白のスタンドカラーシャツを颯爽と着こなし教壇に立ち、生徒達から慕われてるような、そうでもないような星先生の、なんてことない日常を描いた作品です。

 

感想(ネタバレ度:低)

普段は読まない少女漫画

毎月大量の新刊が発売される漫画の単行本。
その全てチェックするのは実質的に不可能なので取捨選択を迫られるわけですが、私の中で「捨」に分別される少女漫画は基本的に読む機会がありません
従って女性向けの漫画雑誌に掲載され、ジャンルとしては少女漫画にカテゴライズされる本作品は、本来であればアンテナにも引っかからないはずなんですが……。

今年の初めに、普段読まないジャンルの作品との出会いを求めて『このマンガがすごい! 2020』でTOP10にランクインした全作品の1巻を読んでみるという企画をやりました。
オトコ編のTOP10作品を全て読むというのは何年か前にもやったことがあったんですが、「普段読まないジャンル」ということであればオンナ編を無視するわけにはいかないだろうということで、今年はオンナ編のTOP10作品も読んでみたんですよね。

全体的な感想としては、ヒロインが自分より年上のオバサンだったり、男×男の濃厚接触を見せつけられたりと、なかなかキツい作品が多くて苦行とも言える企画でした。

たった10冊の漫画を読むことが大変だと感じたのは初めてだったな。


しかしそんな中でも『ミステリと言う勿れ』を筆頭に面白い作品はいくつかありまして、その中のひとつが今回紹介する『女の園の星』の作者である和山やまさんが描かれた『夢中さ、きみに。』という作品でした。


そんなわけで、普段は読まないはずの少女漫画ではありますが、作者買いということで今回この作品を読むに至ったわけです。

 

淡々とシュールに

ちょっと前置きが長くなりましたが、長くなるのも理由がありまして……。
それはシュール系日常コメディという本作の特性上、何がどう面白いのか説明するのが非常に難しいからです。つまり「面白かった」以外に書くことがあんまり無い。

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出典:和山やま 著『女の園の星』1巻 / 祥伝社

覇気が無い登場人物達によって繰り広げられる、女子校のなんてことない日常。終始ローテンションにもかかわらず、淡々とギャグを放り込んでくる様が実にシュールです。

どこかノスタルジックな絵柄も特徴的だな。

シュールな雰囲気に拍車をかけてるわよね。

『夢中さ、きみに。』を読んでる時に気になった仄かに漂うBL臭も、本作は女子校が舞台なので心配する必要があまり無いのもありがたかったです。
改めて『夢中さ、きみに。』の感想を読み返すと、「女子校が舞台だったら良かったのに」みたいなことを書いてるんですよね。先見の明といいますか、願いが叶ったってところでしょうか。

 

まとめ

普段少女漫画を読まないオッサン達にも、ぜひ読んでいただきたい作品。
読み始めて最初の方は、正直あんまり面白いと思えなくてハズレだったかなと思ったんですが、3話の漫画の添削をする話から急激に面白くなってきた印象です。
個人的には最後に収録されていたバズーカ女の話がかなり面白かったこともあり、2巻以降が非常に楽しみになりました。

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