普段は読まないようなジャンルの作品との出会いを求めて、6年ぶりのこの企画。
『このマンガがすごい!2020』のオトコ編でTOP10にランクインした全作品の1巻を読んでみました。
人気も知名度もある作品に対して偉そうにどうこう書くのは勇気がいりますが……。
- 1位 SPY×FAMILY / 遠藤達哉
- 2位 ロボ・サピエンス前史 / 島田虎之介
- 3位 僕の心のヤバイやつ / 桜井のりお
- 4位 チェンソーマン / 藤本タツキ
- 5位 水は海に向かって流れる / 田島列島
- 6位 鬼滅の刃 / 吾峠呼世晴
- 7位 王様ランキング / 十日草輔
- 7位 スキップとローファー / 高松美咲
- 9位 パンダ探偵社 / 澤江ポンプ
- 10位 有害無罪玩具 / 詩野うら
- まとめ
1位 SPY×FAMILY / 遠藤達哉
評価:★★★★☆
スパイ・殺し屋・偽装家族。
殺伐としたキーワードの数々から、読む前はもっとシリアスな内容を想像していたんですが、意外なほどコメディ色が強くて読みやすかったです。
キャラクターも魅力的で、絵柄も含めて万人受けしそうなので1位になったのも納得。
全てがバランス良くまとまってる感じで、個人的にはもうちょっとだけ尖った部分があっても良かった気はしますけど、それでも十二分に面白かったです。
アーニャちゃん可愛いわよね。
ガキなんぞどうでもええ!
ヨルさんが最高なんじゃあぁぁ!
設定的にシリアスに振ろうと思えばいくらでも出来そうですが、インタビューを読む限り「暗いの禁止」の方向性みたいなので安心して2巻以降も読めそうです。
2位 ロボ・サピエンス前史 / 島田虎之介
評価:★☆☆☆☆
個人的には全く面白くなくて、最後まで読むのが苦痛なほどでした。
しかしそれはこの作品に問題があるのではなくて、私の知的レベルが低すぎてこの作品を楽しめる水準まで達していないからだと思います。
エンターテインメントというよりアートや文学寄りの作品なので、ある程度のインテリジェンスが求められるのでしょう。
こ、この漫画、
美少女もギャグもお色気も無いんですけど…。
こういうアホには無理だね。
あと、電書で読んだのも失敗だったかもしれません。
この作品の良さを100%味わうには、たぶん紙の本で読むべきです。
3位 僕の心のヤバイやつ / 桜井のりお
評価:★★★★★
既読の作品その1。
「2019年面白かった漫画ベスト10」に入れるくらいお気に入りです。
4位 チェンソーマン / 藤本タツキ
評価:★★★☆☆
苦手な系統の作品。
面白くないわけではないけど、続きを読みたいとも思いませんでした。
読む前はもっとブッ飛んだ内容を想像していたんですが、意外と小綺麗にまとまってるなという印象です。
エロが似合いそうなのにね。
エロ不足なんだよ。
あんたが読みたいだけでしょ。
見当違いかもしれませんが、少年誌向けに色々と抑えているようにも感じたので、作者さんのやりたいようにやった方が面白くなるんじゃないかなと思いました。
5位 水は海に向かって流れる / 田島列島
評価:★★★★★
めちゃめちゃ面白かったです。
最初はチラチラと透けて見えるシリアスな背景が「鬱陶しいなぁ」と思ってましたが、読み進めて行くうちにシリアスとコメディの絶妙なハーモニーが心地よくなっていきました。
個性的なキャラクター達のユーモア溢れる掛け合いや、優しさベースで暗くなり過ぎない雰囲気など、全てが私好みです。
とにかく会話が凄く面白いんだ。
言葉のチョイスというかセンスが良いというか。
なんか偉そうだけど言いたいことは分かるわ。
もう少し早く読んでいたら、間違いなく「2019年面白かった漫画ベスト10」に入れてました。
2巻も含めて紙の本で買い直します。
6位 鬼滅の刃 / 吾峠呼世晴
評価:★★☆☆☆
既読の作品その2。
今は4巻まで読んでいますが、今回はあくまで1巻の時点での感想です。
苦手なジャンルながら話題になっていたので読んだものの、期待を大きく下回る内容に読後は床に叩きつけたくなる衝動に駆られました。
鬼滅好きの方に「だんだん面白くなる」と教えてもらって続きを読んだところ、現在は星3くらいまで評価は上がりましたが、それでもこれ以上続けて読むか未だに迷ってます。
2019年で一番盛り上がった作品なのにな。
世間と感覚がズレ過ぎなんじゃない?
これだけ評判になってるわけですから、読み続けていればどこかのタイミングで面白くなってくるとは思うんですが……。
7位 王様ランキング / 十日草輔
評価:★★★☆☆
絵柄のせいかもしれませんが、漫画と言うより絵本に近いような感じを受けました。
内容は分かりやすくスラスラ読めて、普通に面白かったです。
ただ、「この先どうなるの?」というワクワク感が一切無く、1巻が終わった時点で次の巻に手を伸ばしたくなるような心情にはなれませんでした。
特筆すべき面白さもつまらなさも無い、今回読んだ中では一番印象に残らなかった作品です。
なんか感情移入しにくいんだよな。
絵がシンプル過ぎるのかしらね。
どちらかと言うと、この作品が売れるまでを描いた実録漫画『脱サラ41歳のマンガ家再挑戦―王様ランキングがバズるまで』の方が面白かったです。
7位 スキップとローファー / 高松美咲
評価:★★★★★
既読の作品その3。
これも「2019年面白かった漫画ベスト10」に入れた大好きな作品です。
9位 パンダ探偵社 / 澤江ポンプ
評価:★★★☆☆
かなり評価が難しい作品。
面白いことは面白いんですけど、個人的に受け付けない部分の方が目立ってあまり楽しめませんでした。
まず、主人公のパンダ男に好感が持てなかったのが致命的です。
こいつが完全にパンダになろうが知ったこっちゃねーな。
と思ってしまったので、あんまり気持ちが入っていきません。
あとは捻くれた意見だとは思いますが、感動の押し売りと言いますか、何かそれに通ずるものを感じてしまって素直に受け入れることが出来ませんでした。
10位 有害無罪玩具 / 詩野うら
評価:★☆☆☆☆
こちらも2位の『ロボ・サピエンス前史』と同じく、この作品を楽しめるほどの知性が私には備わっていませんでした。
「はやく終わってくれ……」と思いつつ読み流していましたが、そんな状態で理解できるような内容でもないので、ますますワケが分からず面白くなくなるという悪循環。
お金と時間を無駄にしたという意味では「有害」であり、さりとてこの作品に罪があるわけでは全く無いので「無罪」。
私にとってはまさに「有害無罪」な作品でした。
でも何だかもう一回読んでみようかな…とも思うんだよな。
アホはアホなりに感じる部分があるんだね。
こういう作品をサラリと読めて消化できる、スマートな漫画読みになりたいものです。
まとめ
トップ10の作品を私基準で順位を付け直すとこんな感じです。
1位 水は海に向かって流れる
2位 スキップとローファー
3位 僕の心のヤバイやつ
4位 SPY×FAMILY
5位 王様ランキング
6位 パンダ探偵社
7位 チェンソーマン
8位 鬼滅の刃
9位 有害無罪玩具
10位 ロボ・サピエンス前史
1~3位が圧倒的に面白くて、ちょっと間が空いて4位、そこからだいぶ間が空いて5位以下って感じです。
純粋に面白かったのは既読の『スキップとローファー』『僕の心のヤバイやつ』を除くと『水は海に向かって流れる』『SPY×FAMILY』だけで、改めてこういうランキングで評価が高いからと言って自分に合うとは限らないというのを痛感しました。
今回この企画をやってよかったのは、なんと言っても『水は海に向かって流れる』に出会えたことです。
これだけでも価値があったと思うので、気が向いたら全くの未知であるオンナ編のTOP10も読んでみようかなと思いました。
追記:オンナ編も読んでみました
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