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筒井大志『ぼくたちは勉強ができない』18巻感想 眼鏡っ娘の業を背負って

作品概要

タイトル:ぼくたちは勉強ができない
著者:筒井大志
出版社:集英社(ジャンプコミックス)
巻数:1~18巻(以下続刊)

得意分野以外は壊滅的な成績の天才美少女3人と、彼女たちに勉強を教えることになった秀才男子の奮闘を描いたラブコメディ。
18巻はifルート第1弾・緒方理珠編を完全収録

 

あらすじ

高校を卒業し、大学生になった成幸たち。
理珠は実家を出て、紗和子とルームシェアを始めていました。

その部屋に定期的に通う成幸。
恋人同士のような関係に見える成幸と理珠でしたが、高校最後のクリスマスから「あるゲーム」を続けていて……?

 

感想(ネタバレ度:高)

混ぜるな危険

17巻で成幸はうるかと結ばれ、一応の最終回を迎えた本作。
18巻からは、賛否両論が巻き起こった「成幸がうるか意外のヒロインとエンディングを迎えたら…」のifルートが描かれたパラレルワールド編に突入します。

17巻の感想はコチラ ↓

全部で4人分のifルートが描かれることが発表されていましたが、18巻はその第1弾となる「機械仕掛けの親指姫」こと緒方理珠編が収録されています。

その感想を述べる前に、まずは私の理珠に対する評価を語らなければなりません。

※ここからの記述は理珠ファン及び眼鏡っ娘ファンの気分を害する恐れがあります。該当する方はここで読むのを止めるか、了承した上でお読みください

さて、本作のヒロイン達はどの子も非常に可愛くて魅力的でみんな大好きなんですが、その中でもやはり自然と順位というものは付いてしまうものです。
私的には真冬先生が圧倒的に1位で、そこからだいぶ差が開いて2位を争う文乃とうるか、次があすみで最下位が理珠となっております。

世間の反応も似たような感じで、2回行われたキャラクターの人気投票では真冬先生が連覇を達成しました。
特に2回目は、他の4人のヒロインの得票数を合計しても真冬先生の得票数に及ばないという、圧倒的な強さを見せてのブッちぎりの1位。
その影で目立ちませんでしたが理珠は2回とも4位(しかも5位と僅差)であり、最古参の割にはかなり苦戦している印象でした。

その原因は……
あくまで私の見解ですが、はっきり言ってルックスが良くなかったと思います。
どこかの記事でも書きましたが、いつの時代も一定の需要はあるけれど、決して天下を取ることはできないのが眼鏡っ娘の宿命です。
私は眼鏡っ娘が苦手なのでバイアスがかかってるというのもありますが、初登場の時点で理珠が勝つ未来というのは全く想像が出来ませんでした。

眼鏡っ娘は料理で例えるならばパセリのようなものです。
ラブコメに彩を添える存在ではあるけれど、決してメインにはなり得ない。

作者さんもそれを考慮してか、パセリを最前線で戦わせるために「ロリ」「巨乳」という高火力の武器を装備させたと思うんですが……。
この「ロリ巨乳」という組み合わせも悪手だったと思います。
ロリがロリたる所以、その大きな要因のひとつであるツルペタボディを破棄したことによって、ロリコン紳士の選択肢からも外れてしまったわけです。

読者の趣味嗜好なんてどうでもよくない?

そうね。
成幸がロリ巨乳好きなら問題無かったはずよ。

健全な少年ジャンプで、ロリ巨乳好きな主人公なんて認められるか!

ともかく、頑張ってはいたものの早々にヒロインレースから脱落していたように見えたというのが、私の理珠に対する印象です。

 

単独ルートですらメインを張れなかった理珠

そんな勝てない試合に健気にも挑んでいた理珠が報われるはずだったのが、この18巻なわけですが。
率直な感想を言いますと……
途中で読むのを止めたくなるくらい、今までで1番つまらなかったです。
もちろん私が理珠に興味が無いっていうのもありますが、それ以外にも気になる点が多々ありました。

まず、「理珠編」であるにもかかわらず、「紗和子編」に改めた方がいいんじゃないかってくらい紗和子にスポットライトが当てられています。
半分どころか3分の2くらい紗和子の話なんじゃないでしょうか。
そして最後に取って付けたように、成幸と理珠がチュッチュしてお終い……。

俺が理珠ファンだったらブチ切れてるぞ、コレ。

紗和子は嫌いじゃない(なんなら理珠より好き)ですが、これはさすがにあんまりなんじゃなかろうかと思いました。
ぜひ理珠ファンの方の見解を聞いてみたいですね。

それからパラレルワールドと聞いた時点で危惧していた、私の成幸に対する感情ですが……やはり好感度は爆下がりです。
成幸の責任ではありませんが、つい2ヶ月前にうるかを抱きしめた手で、今度は理珠を抱き寄せる。

こ、このスケコマシがぁ!

ギャルゲーならば主人公=自分という感覚なので複数ルートでも気にならないんですが、第三者の視点で見ると「自分記憶無いんで。サーセンwww」と開き直っているように見えてしょうがないです。

ラブコメの主人公としては割と好きな部類だった成幸ですが、今では嫌悪感すら感じます
「唯我成幸」という傲慢な名前の時点で、彼を信じるべきでは無かったのかもしれません。
いや、成幸が悪いんじゃないのは分かってはいるんですが……。

 

まとめ

個人的には「ぼく勉は17巻で終わるべきだった」という思いが強くなっただけの18巻でした。
この分だと真冬編もあまり期待はできなさそうです。
しかも真冬編は最後ですからね……
それまでにヒロイン4人を攻略したスケコマ成幸が相手だと思うと、今から気が重いです。

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