作品概要
タイトル:ひとりかごめ
著者:雨がっぱ少女群
出版社:竹書房(バンブーコミックス)
巻数:全1巻
表題作の『ひとりかごめ』を筆頭に、美少女×ホラーな作品を中心に集めた全12編から成る短編集。
あらすじ
自分の背後に常に誰かいる気配がして、怯えながら暮らす女子高生・月城陽菜。
友達には気のせいだと指摘されるも、気になって仕方ない彼女は制服を前後ろ逆に着て登校するなど、徐々に奇行が目立ち始めて…。
(表題作『ひとりかごめ』)
感想(ネタバレ度:低)
甘口ホラー?
作者さんの百合作品『麻衣の虫ぐらし』が面白かったので、ホラーは苦手なのに購入してしまった本作。
おっかなびっくり読み始めましたが、拍子抜けするくらい怖く無かったです。
ほとんどの話が「何がきっかけでそういう事態に陥ったのか」というのをスッ飛ばして、唐突にホラーな展開が繰り広げられるため、恐怖を感じるよりも
おっ、おう。
なんかグロいことになってるね…。
と、置いてけぼり感の方が先行してしまい、恐怖感が追い付いてこないのかホラー嫌いなはずの私が全く怖さを感じませんでした。
もしかしたら突然ホラーな現象に襲われる理不尽さこそ、最大の怖がりポイントなのかもしれませんが。
普段ホラー作品に触れることが無いので、そのへんの楽しみ方というかホラー作品のしきたり的なものをよく分かってなかったのかもしれません。
というわけで、正確には怖くなかったというより、怖いのかどうか分からなかったって感じですかね。ひょっとしたら私は自分で思ってるよりホラー耐性があるのかもしれません。
まぁこの作品がホラー漫画界の中で、どの程度の怖さレベルなのか分からないので何ともいえませんが…。
カレー食ったけど全然辛くなかったわー。
オレ、辛さに強いのかも。
へぇ。
どんなカレー食べたの?
カレーの王子さま。
.........
こんな感じでマヌケな事を言ってる可能性もありますけどね。
なんせ普段ホラーなんて全く読まないんで、相対的にホラーレベルを測れないのです。
ホラーと美少女のマリアージュ
ホラーとしては正直ピンとこなかった作品ですが、作者さんが元々成人漫画で活躍されていた方ということで、女の子は無駄に可愛いです。
特に黒髪のショートヘアの娘が得意なのか、美少女設定のある茶髪の娘と比べてもかなりの美少女に見えます。
逆に男キャラは総じて気持ち悪いです。
これは私の勝手な推測ですが、成人漫画を描かれていた時は「美少女×キモ男」の組み合わせで、しかも美少女が酷い目にあう作風だったんじゃなかろうかと思います。
まとめ
ホラーが苦手な私でも問題無く読める、マイルドな仕上がりでした。
むしろシュールでちょっと笑っちゃうところもあったので、よっぽどホラーが嫌いという人でもなければ問題なく読めるはずです。
ただ、スプラッタな場面が多いので、グロ耐性が低い自覚がある方は要注意。
あいかわらず女の子は文句無くカワイイので、作者さんのファンであれば「ホラーはちょっと…」という方でも読んでみるべきでしょう。
ホラー漫画としてはともかく、ストーリー的には良く出来てる(偉そうな言い方ですが)と感じる話も多数あるので、純粋に短編集としてもオススメです。