作品概要
タイトル:ダンベル何キロ持てる?
著者:サンドロビッチ・ヤバ子 / 原作 MAAM / 作画
出版社:小学館(裏少年サンデーコミックス)
巻数:1~8巻(以下続刊)
個性的なマッチョ達が集うジムを舞台に、筋トレにハマる女の子たちのトレーニング模様を描いた筋トレコメディ。
あらすじ
女子高生の紗倉ひびきは、食べることが大好き。
ある日の放課後、たこ焼きを買い食いしていたところ友人から「お前また太った?」と言われてしまい、家に帰って久しぶりに体重計に乗ってみると……。
シャレにならない数値を見てしまったひびきは、新しく出来たスポーツジムに見学に訪れます。
するとそこにはお金持ちのお嬢様で才色兼備な奏流院朱美の姿が。
苦手なタイプの朱美がいたことに加えて、あまりにも暑苦しいトレーニング風景を見てしまったひびきは入会せずに帰ろうとしますが、イケメントレーナーを発見したとたんに即、入会を決意するのでした。
感想
女子高生と筋トレ
漫画やアニメが好きなオタクの体型といえば「ヒョロヒョロもやし」or「ピザが似合うデブ」と相場が決まっている(超偏見)わけですが、かくいう私も恥ずかしながら「もやし系」です。
学生時代に部活動で育てた筋肉たちは、大人になって怠惰な生活を送る私に愛想を尽かし、次々と去っていってしまいました。
本作は、二次元美少女にうつつを抜かし筋肉とは無縁な日々を過ごす私のような人種にうってつけの作品です。
なんせ女子高生の日常物を楽しみながら、同時に筋トレの知識も手に入るという、夢のような漫画ですからね。
美少女を愛でながら筋肉も手に入る。
最高じゃねーか。
あんた何か勘違いしてない?
この漫画読んだからって筋肉が付くわけじゃないわよ?
おっしゃる意味が分かりませんが?
読んだ上で筋トレしないと意味ないっつってんのよ。
あんたプロテイン飲むだけで筋肉付くと思ってるタイプ?
う、うるせー。
俺なんか筋トレしてなくても「脳みそ筋肉だね」って褒められるもんね!
……。
知識が手に入ったからといって、それを活かすかどうかはまた別の話。
というか、正直に白状しますと筋トレの解説部分は流し読みしちゃってるんですけどね。
幽霊のサムライはいらないかな
筋トレ部分を読み飛ばして、じゃあなんのためにこの作品を読んでいるかと言いますと、それは女子高生の日常コメディとして面白いからです。
巻数を重ねるごとに加速度的に登場人物が増えていき、ギャグ色も濃くなっていきます。それと同時に筋トレ成分はどんどんと薄れていってる気がしますが……。
方向性がブレていると言えばそれまでですが、筋トレ中心かギャグ中心かどちらが良いかは個人の好みの問題だと思います。
ネットで評価を見てみると、単なるギャグ漫画になりつつある現状を嘆く意見もありますが、私としては筋トレ中心の初期よりも今のギャグ中心の方が好きですからね。
筋トレだからエロくてもしょうがないよね
各巻の表紙を見れば一目瞭然ですが、本作には可愛い女の子達が多数登場します。
そしてトレーニング解説にかこつけて、その可愛い女の子達のサービスショットがふんだんに盛り込まれています。
もちろん私のような足フェチにとっても、嬉しい描写が多数あります。
出典:MAAM 著『ダンベル何キロ持てる?』1巻 / 小学館
出典:MAAM 著『ダンベル何キロ持てる?』1巻 / 小学館
出典:MAAM 著『ダンベル何キロ持てる?』2巻 / 小学館
出典:MAAM 著『ダンベル何キロ持てる?』5巻 / 小学館
出典:MAAM 著『ダンベル何キロ持てる?』6巻 / 小学館
筋肉のトレーニングですから、体の各部位がフォーカスされるのは必然。
足フェチだけでなく、各方面のフェチに対応するオールラウンドなフェチ漫画であると言えるでしょう。
アンタまたエッチな漫画読んでんの?
ち、違ぇーよ!
筋トレの勉強してるんだよ!
筋トレの勉強?
そ、そうそう。
だから女体をじっくり観察するのは仕方がないんだよね。
それ、男キャラじゃダメなの?
野郎の筋トレなんぞ見て何が楽しいんじゃー!!
やっぱエロ目的じゃん!
少々のお色気シーンは「筋トレの勉強」とゴリ押しでごまかせるので、人前で堂々と読んでも大丈夫なんじゃないでしょうか。
まとめ
女子高生たちを中心に個性的なキャラクターが多数登場しコメディ漫画として楽しみつつ、筋トレの基本を学べる作品です。
筋トレの入門書とまで言っていいかは分かりませんが、筋トレに全く縁が無かった層が筋トレを始めるとっかかりとしては最適な書だと思います。
ストイックに筋トレ知識だけを求めている方にとっては、お色気やらギャグやら邪魔な要素も多い(巻数が進むほど)のでオススメはしかねますが。
まぁ純粋に筋トレ目的なら専門書を読めって話ですけどね。
ちょっとした筋トレ豆知識がちりばめられた美少女コメディとして、あまり多くを求めず気楽に読むのが正しい楽しみ方だと思います。