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はまじあき『ぼっち・ざ・ろっく!』1~2巻感想 いま一番面白い4コマ漫画

タイトル:ぼっち・ざ・ろっく!
著者:はまじあき
出版社:芳文社(マンガタイムKRコミックス)
巻数:1~2巻(以下続刊)

コミュ障ぼっちな女子高生とその仲間達によるガールズバンドコメディ4コマ

 

あらすじ

陰キャでも輝ける場所としてバンドに憧れ、ギターを始めたコミュ障な女の子後藤ひとり(通称ぼっちちゃん)。
練習を重ねてギタースキルを磨き上げたものの、持ち前のコミュ障が祟ってバンドメンバーを集められないまま、中学卒業の日を迎えてしまいます。

高校でこそはバンドを…!
と、意気込んでいたものの、友達すら出来ない日々を送っていたある日のこと。
バンドメンバーが本番直前に突然辞めてしまい困っていた他校の生徒に声をかけられ、半ば強引に誘われて急遽ステージに立つことになってしまいます。

この出会いをきっかけに、ぼっちちゃんの輝かしいスター街道の幕が開ける(かもしれない)のでした。

 

感想(ネタバレ度:低)

イキってすみません…

この作品の魅力は、なんと言っても主役であるぼっちちゃんのキャラクターです。

度が過ぎるコミュ障っぷりが痛々しくも可愛いらしく、どもりながら紡ぎ出されるハイセンスなセリフの数々は非凡なものを感じさせます。
そして肝心のギターの腕前は、動画サイトで「無茶苦茶上手い」と話題になるほど。

動画に批判的なコメントが付いた時のぼっちちゃんのメンタルが心配だな…。

8ページ目の動画画面を見てみなさい。
荒しコメどころか低評価すら付いてないでしょ。

優しい世界なんだね。
社会に疲れた大人を癒す、きらら系4コマはこうでなくっちゃ。

ぼっちちゃんが人前ではなかなか本来の実力を発揮できないのが見ててもどかしいですが、何だかんだで大事な場面ではキッチリ結果を出してしまうその度胸は大したもの。

しかも、いつもテンパって顔面崩壊してるので分かりにくいですが何気に美少女だったりで、実はポテンシャルの塊のような女の子なのです。


2巻になると、ぼっちちゃんだけでなく他の女の子たちにもスポットが当たり始め、個々の魅力が増してさらに面白くなっていきます。
みんな可愛くて良い子で、ぼっちちゃんに負けず劣らずなキャラの濃さ。
終盤に出てきたライターの子だけはイマイチ好きになれませんけどね。

どの世界でもマスコミはクソだな。

 

ぼっち・コミュ障・陰キャでも楽しく読める

ぼっちちゃんの成長物語という側面も持つ本作。
なので心温まるエピソードや熱い展開もたまにあったりしますが、あくまで基本はコメディなのであまりそういった方向に振れ過ぎずに、どんな時でもギャグを忘れず最後は笑いで落とすところが良いですね。

おかげで痛々しいまでにコミュ障なぼっちちゃんですが、あまり悲壮感は感じられません。
私を含めて、萌え4コマを愛読しているような人種は少なからずコミュ障(超偏見)なので、ぼっちちゃんを見てるとトラウマが蘇って傷をえぐられる思いをしてしまいそうですが、ギャグ色が濃いおかげで読んでいて辛くならないのが良かったです。

俺はギャグ・コメディで「良い話」に走るのは逃げだと思っている。

たまにはいいでしょ。
大事なのはメリハリよ、メリハリ。


そんなぼっちちゃんも、少しづつですが着実に人間的な成長を見せてくれます。
2巻の最後でフェスのチラシを掲げるぼっちちゃんのイケメンフェイスを見ると、その成長っぷりに嬉しさを感じると同時に、もう顔面崩壊芸を見れなくなるんじゃないかという一抹の不安と寂しさを感じました。

 

まとめ

良いところ

  • ぼっちちゃんが可愛すぎる。他の子もみんな可愛い。
  • きらら系4コマの優しさに加えて、ギャグのキレと破壊力を併せ持つ。

イマイチなところ

  • 刊行ペースが遅い。

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