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『弱キャラ友崎くん -COMIC-』1巻 感想 | 底辺モブ男のリア充一直線

タイトル:弱キャラ友崎くん -COMIC-
著者:屋久ユウキ / 原作      千田衛人 / 漫画
出版社:スクウェア・エニックス(ガンガンコミックスJOKER)
巻数:1巻(以下続刊)


人生をクソゲーと決めつけて努力を放棄している底辺モブキャラ男と、そのクラスメイトのリア充代表パーフェクト美少女。対極な2人による人生攻略ラブコメ

 

弱者と強者の邂逅

学力・運動・顔面偏差値・コミュニケーション能力、全てのパラメータが低レベル。
そんな生まれついての弱キャラである高校生・友崎文也は、絵に描いたような非リアでしたが、唯一の取り柄であるゲームの腕前は全国トップクラス
特にアタファミというゲームではランキング1位を維持していました。

ある日のこと、いつものようにアタファミをプレイしていた友崎くんに、彼に敗れたランキング2位の「NO NAME」という人物からオフ会の誘いが届きます。

オフ会の当日、待ち合わせ場所で待っていたのは…なんと、ルックス・学力・運動神経・コミュ力、全てがカンストレベルな学園のアイドル・日南葵でした。

お互いの価値観の相違からひと悶着あった2人でしたが、その過程で日南さんがナチュラルボーン・パーフェクト美少女ではなく、努力で強キャラになった事実を知った友崎くん。
日南さんの言葉に心を動かされた友崎くんは、彼女の指南を受けてリア充への道を目指し始めるのでした。

 

 

リア充の群れに放たれた陰キャラ男

ルックスや学力、友人の数や恋人の存在など、リア充の条件は色々あるでしょうが、その全てを持ち合わせていない友崎くんがリア充を目指すとなれば、まずは同性に話しかけて友人を作るところから始めるのが段階としては正しいはず。
ところが指南役の日南さんは、最初の課題として「女生徒と仲良くなること」を指示するという、なかなかのスパルタっぷりです。

しかしそのおかげで、登場人物の大半が美少女なのは読者としては嬉しい限り。
リア充枠のイキッた男キャラも出てくることは出てきますが所詮は脇役なので、実質的には友崎くんを中心としたハーレムラブコメと言って差し支えないでしょう。

そんな状況のなかでリア充の群れに交じって訓練を続ける友崎くんは、磨けば光りそうな素養をチラつかせつつ、日南さんのアドバイスを受けながら少しずつ成長していきます。
バトル漫画やスポーツ漫画でもそうですが、底辺の主人公が成り上がっていくカタルシスというのはやはり楽しいですね。

 

 

僕はすっぴんで部屋着の日南さんが好きです

この作品の最大の見どころは、友崎くんは最終的に誰とくっつくのか。というより、日南さんとの関係はどうなっていくかに尽きるのではないでしょうか。
今のところ、お互いに特別な感情を抱いてはなさそうですが、共通の趣味(ゲーム)を持っているというのは大きなポイントになりそうな気がします。

しかしこの作品を読んで、改めてリア充の会話ってつまらなそうと思ったね。

あら。
非リアの負け惜しみかしら。

フン、なんとでも言いたまえ。
あいつらときたら、流行り物をつまみ食いしただけの薄っぺらい会話ばっかじゃねーか。

薄いか厚いかはともかくとして、あんな立ち位置を探りながら自分を殺した会話が楽しいの?とは思うわね。

友崎くんと2人きりの時の、好きなゲームについて目を輝かせて楽しそうに話す日南さんを見てると余計にそう感じてしまいます。

友崎くんのリア充化を目的として始まった師弟関係ですが、素を見せられる相手を得たという意味では意外と日南さんの方も救われてる面があるのかもしれません。
まあ、日南さんは人生というゲームの攻略を楽しんでいるようなので大きなお世話なんでしょうけどね。