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大槻一翔『欅姉妹の四季』1~3巻感想 四姉妹の日常と、サービス特盛な温泉回

作品概要

タイトル:欅姉妹の四季
著者:大槻一翔
出版社:エンターブレイン(ハルタコミックス)
巻数:1~3巻(以下続刊)

見た目も性格も似ていない個性豊かな欅家四姉妹の騒がしい日常を、美しい日本の四季と共に描いた作品。

 

あらすじ

家事が得意でお母さん的な存在の長女・睦実
インドア系クールビューティーの次女・朱美
運動好きでガサツな脳筋女子高生の三女・いずみ
大人しくて手芸が得意な中学生の四女・

これといってストーリー的な物はありませんが、この四姉妹の笑ったりケンカしたりな楽しい毎日が描かれています。

 

感想(ネタバレ度:低)

似てない4姉妹

実質的な主役ポジションの三女を中心に、個性的で可愛い四姉妹のドタバタ劇が楽しい作品です。

家庭の事情から裕福では無さそうで、どちらかと言うと貧乏そうですが、貧困に喘いでる感じでもなく皆明るいので悲壮感は無し。
逆に姉妹で助け合ってる感じが微笑ましいです。

長女の「肝っ玉母さん感」が強すぎることや、大学生の次女もけっこう大人っぽいので、四姉妹と言いながらもイマイチ姉妹感が薄い気はしますが。
上の2人とは対照的に、三女と四女の年少組が実際よりも子供っぽい感じなので、余計にそう感じてしまいます。

 

季節感?

タイトルに「四季」が付いていることからも分かるように、「姉妹の暮らしを通して日本の四季の美しさを描く」をコンセプトとして掲げている本作ですが、その点に関しての評価は正直言って微妙なところです。

1巻の季節は初夏という設定ですが、「春の桜」や「冬の雪」みたいな分かりやすいアイコンが無い中途半端な季節ということもあってか、取り立てて言うほどの季節感を得ることはありませんでした

2巻ともなれば夏真っ盛りで、祭りやプールなど節々に夏を感じることはありましたが、3巻の秋はまた微妙な感じ。
見開きを使って一面の紅葉を描いたであろうシーンはありましたが、白黒なので全く伝わってきませんでした。

四季を売りにするからには、もうちょっと頑張ってほしいなぁ……ってのが正直なところです。

 

仕事しない湯気

季節うんぬんよりも印象的だったのが、日常物としては過剰なくらいにフェチ臭い描写やお色気が散見されることです。

その最たる要因と言えるのが、ホットパンツとノースリーブを身にまとい健康的な色気を振り撒くいずみちゃんの存在です。
1巻の制服を脱ぐシーンでは予想もしてなかった突然の乳首解禁に驚くと共に、ちょっと得した気分になりました。

それ以降も2巻のプール回で乳首をチラチラさせるなど、お色気の予感がする場面では期待を裏切らないいずみちゃん。
その極めつけが、3巻後半から始まる温泉回3部作です。

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出典:大槻一翔 著『欅姉妹の四季』3巻 / エンターブレイン

オイオイどーなってんだ。
特に後編なんて、最初から最後まで全裸じゃねーか!

温泉だから全裸が自然とは言え……。
日常漫画でタオル無しのフルオープン描写が必要なのかしら。

余計なお世話だとは思いますが、過剰なお色気で読者層が狭まらないかが心配ですね。
まぁ個人的には嬉しいんですけど。
それにしても、お色気担当いずみちゃんの負担が大き過ぎるのは問題です。これは他の姉妹も脱ぐべきでしょう。

 

2本のソーセージ

こんな感じで、ちょっとしたお色気を肴に、姉妹たちの日常を暖かい目で見守るのが楽しい作品です。
ところが残念なことに、この世界を乱す不穏分子が存在します。

それは欅家の隣の家に住む、色気づいた少年2人組
年齢的には四女の瞳と同年代のクソガキ共が「お友達になりたい」などという名目で、いけしゃあしゃあと4姉妹に近づいてきます。
こいつらの存在を許容できるか否かが、この作品を心穏やかに楽しめるかどうかの分水嶺になりそうです。

ちなみに女の子の日常物に男が出てくるのが大嫌いな私は、当然ながら許容できない派です。

お、オレは作中のチ〇コ密度が一定値を超えるとジンマシンが出てしまう体質なんだ……。

この男子2人の登場頻度が死活問題ってわけね。

で、この2人の男子・克斗鉄矢の登場頻度ですが、1巻の最終話で顔見せしたと思ったら、2巻ではさも当然のように話に絡んできてほぼ出ずっぱりです。

特に克斗の方は、神輿の練習で疲れた瞳ちゃんの脚を揉みしだいたり、ビニールプールではしゃぐいずみの乳首を動画に収めたりとやりたい放題。読者おいてけぼりな、いきなりの親密っぷりに正直ついていけません。
あの短期間で4姉妹の懐に入り込むとは克斗の野郎、硬派なフリしてなかなかヤリ手で油断なりませんね。

ちなみに3巻では旅行先の話がメインということもあって、克斗と鉄矢は1コマも出てきません。
もしかしたら2人の評判が良くなかったのかも……というのは考えすぎか。

その代わりに温泉客の若い男2人組が絡んできますけどね。
混浴に中学生の女子1人と若い男2人て……事故が起きなくて良かったですよホント。
余計な不安を煽らないためにも、こういう作品に男キャラは出さないでもらいたいものです。

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まとめ

面白いのかそうでないのか、判断に困るまま3巻まで読んでしまった作品です。
4姉妹の日常を描いただけの、良くも悪くも淡々とした雰囲気なので、人によってはかなり退屈だと思います。

逆に日常物が好きな人にはオススメですが、男キャラがガッツリ絡んでくる点には注意してください。

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