タイトル:明日ちゃんのセーラー服
著者:博
出版社:集英社(ヤングジャンプコミックス)
巻数:1巻(以下続刊)
田舎の女子校を舞台に、明日ちゃんの元気な毎日を描いた作品。
羊の皮をかぶった…?
田舎の名門女子中学校に入学した女の子・明日小路(あけび こみち)。
憧れだったセーラー服を身にまとい、ステキな友人たちに囲まれながら学園生活を送る小路の日常を描いた、穏やかな空気が流れる健全な日常物です。
…と、言いたいところですが。
その実態は、作者の女体に対する並々ならぬこだわりを感じる、フェチ要素の塊と言っても過言では無い作品でした。
足フェチに嬉しい
そんなわけで、足フェチである私にとっても嬉しいシーンが満載なのです。
あぜ道を早朝ランニング中のこと。
テンションが上がったのか唐突にバク宙を始めて、用水路に着水してしまった小路ちゃん。
通りかかった農家のオッサンの軽トラの荷台に乗せてもらい、濡れた靴を脱いで足を乾かします。
1ページ目から気になってましたが、多分この子はソックス履かずにスニーカーを履くという、いわゆる「素足履き」の愛好家だと思われます。
朝のランニングが日課で、毎日このスニーカーを素足で履いて走っているのだとしたら……。
なかなかに熟成されたスメルになっていそうですね。
こちらは仕立て終わったばかりのセーラー服を試着する小路。
素足にローファーも捨てがたいですが、黒髪ロング+セーラー服とくれば、やはりハイソックスが鉄板でしょう。
ソックスは黒にすべきか白にすべきか……。
好みが分かれるところね。
個人的には白ソックスの足裏がうっすら汚れてるのが好きなんだよね。
すごく変態っぽい意見だわ。
お友達の香り
小路ちゃんの友達第一号である木崎江利花(きざき えりか)ちゃんも、なかなか見どころのある娘です。
不安だったり緊張している時に、爪を切る「パチパチ」という音を聞くと心が落ち着くという江利花ちゃん。
これだけなら理解できないこともないクセですが、さらにこの後……。
爪を切り終わった後に爪切りを嗅いで自分の足の匂いを確認するという、変態チックな行動に出ます。
小路に「そんな匂うの?」と聞かれて「大丈夫だった」と返した江利花ですが、それは多分ウソでしょう。
この恍惚の表情を見る限り、そこそこの匂いがしていたことは明白です。
美少女なのに足が臭いのかよ!
まったく…興奮するじゃないか。
漫画とは言えないページも
フェチ要素以外の全体的な感想としては、可愛い女の子たちが優しさに包まれた世界でキャッキャウフフしてる様子を愛でるという、特別面白くは無いけれど心安らぐ一冊でした。
ただ、着替えのシーンに数ページ割いていたり、まるでスケッチブックのようで漫画としての体裁を保っていないページがあるなど、所々に作者さんのフェチに対する強過ぎるこだわりが垣間見えるので、それに付いてこれない方にとっては厳しい内容になりそうです。