作品概要
タイトル:俺の姫靴を履いてくれ
著者:須河篤志
出版社:メディアファクトリー(MFコミックス)
巻数:全3巻
ある理由から女性用の靴を作るのをやめた靴職人と、亡くなった母の靴を直してほしい女子高生の足フェチラブコメ。
あらすじ
極度の足フェチにして脚フェチである靴職人・西村正助。
腕は確かながらその性癖が災いし、好評だった女性用の靴作りを辞めざるを得なくなった上に嫁にまで逃げられたという、困った変態さんです。
ある日のこと、母の形見の靴を直して欲しい女子高生・坂本茜が店を訪ねてきます。
今は紳士用しか扱っていないからと断る正助でしたが、茜の勢いに押されて直すことになり、さらには靴の代金のために茜をバイトとして雇うことになってしまいます。
生粋の変態である正助にとって、女子高生の生足は正に生殺しで……?
感想(ネタバレ度:低)
足でフェチを釣る
足フェチな変態靴職人が主人公のラブコメという、足フェチが売りの当ブログのために描かれたと言っても過言ではないこの作品。
表紙からして足フェチに対する訴求力がハンパないものになっております。
書店で陳列されていたのを見た瞬間に購入を決意した、ヒロインの女子高生・茜ちゃんの制服素足が眩しい1巻の表紙です。
ほとんど尻まで見えてるフトモモ。
そして何よりも……。
芳醇な香りが漂ってきそうな足裏がたまりませんな。
顔より足裏の方が大きく描かれている作品なんてそうそう無ぇよな。
2巻はタイツ仕様となっておりますが、私は断然素足派です。
足フェチの期待に応える
表紙で足フェチを釣っておいて、いざ読んでみたらガッカリ…なんてことはよくありますが、そこは流石の足フェチ漫画。
表紙だけでなく、中身も足フェチにとって嬉しい場面が満載です。
足フェチ靴職人・正助と、その元嫁である香奈枝。
草食系の大人しそうな見た目の正助ですが、すぐ欲情しては制御不能になる暴走エロ機関車だったりします。
そんな正助の性格が原因で離婚したという2人。
しかし、このように離婚後も時々会っては変態遊戯に興じるなど、完全に心が離れたわけではないという複雑な関係です。
このシーンの直後に正助が香奈枝にチューを迫るんだよな。
そうね。
……で?
自分のムレムレなストッキングを舐めまわした口でチューされるってのは、女性的にはどうなの?ん?
ヘヘッ、おっちゃん達に教えてーな。
……あんたらセクハラって知ってる?
コ、コンプライアンス!
夫婦時代の、夜の営みの一幕。
こいつらの思い出はこんなのしか無いのでしょうか。
足のむくみの話からの流れで、茜ちゃんの足のマッサージをすることになった正助。
第二の心臓と言われる足をマッサージすることによって血行を良くする目的でしたが、同時に正助の海綿体の血行も良くなってしまいます。
まぁ足フェチにとって女子高生の足裏を揉むなんてオッパイ揉むのと同義ですからね。これは仕方ないところです。
不満もある
このように足フェチの視点で見ると、それがテーマなだけに見所の多い作品ではありました。
が、不満に感じた点もいくつかあります。
まずは1巻冒頭のカラーページ。
正助がエロい夢を見て夢精するシーン、そのエロい夢の内容が描かれているわけですが、それがなぜか足フェチ要素が全く無い普通のエッチシーンなのが残念でした。
インパクトを残すべき冒頭の貴重なカラーページを無駄にするとはな。
そこは足コキでしょ……常識的に考えて。
どこの世界の常識なんだか。
もうひとつは細かい話ですが、作中で足の形を解説(人類の足はエジプト型・ギリシャ型・スクエア型の3種類がある)しておきながら、ところどころ描き分けが出来てないように見える部分があったことです。
スクエア型のはずの茜ちゃんの足がエジプト型に見えるシーンとか。
本来ならばどうでもいいような事ではありますが、自らハードルを上げたわけですから細部にまで気を使ってもらいたかったです。
俺はスクウェアよりエニックス派なんだよなぁ。
ゲーム会社の話じゃないし。
そもそも合併してるし。
イカ臭い工房
足フェチ以外の面での評価ですが、ラブコメとして面白いかどうかと言われると個人的には正直イマイチな内容でした。
ラブコメを謳ってるわりにはコメ不足で中途半端にシリアスという、私が苦手な部類なので足フェチ要素が無ければ1巻で確実に切っていたと思います。
それよりなにより1番気になったのが、主人公の正助に全く好感が持てなかったことです。
私はラブコメに対しては、女の子が可愛いこと以上に「主人公に好感が持てるかどうか」というのを重視します。
しかしこの正助という男は靴を作ってるシーンよりも、オ〇ニーしてるか夢精してるシーンの方が多いんじゃないかって感じで、足フェチうんぬん以前に性欲が強すぎて何だか気持ち悪い野郎でした。
ヒロインの茜ちゃんが可愛いくても、相手役がこんな全自動勃起マシンではねぇ。
まとめ
足フェチ視点では楽しめたものの、単純にラブコメとして見ると作風が苦手なタイプな上に登場人物が好きになれず個人的な評価は低めです。
ただ、話としては3巻でキレイにまとまっているので、上記のマイナスポイントが気にならない人であれば評価が変わるかも知れません。