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ケガをおしての出場を美談にしてはならない『少女ファイト』10巻 感想

少女ファイト (10巻)
講談社 イブニングKCDX
著者:日本橋ヨヲコ

 

真理が事故って死んだのは、笛子が真理にトスを上げ続けたせいで足のケガが悪化し、車を避けることができなかったから。
そう思い込み、病んだ目で試合のビデオを観る練にシゲルが言った1巻の名セリフ「お前がそう思うんならそうなんだろう お前ん中ではな」の意味が明らかになりました。

春高決勝の前日、帰宅中だった真理と笛子。赤信号に気付かず横断歩道を渡ろうとした真理は、難聴のために笛子の制止の声が聞き取れず車に轢かれて死亡。それを助けようとした笛子も一緒に負傷していたのです。
そして翌日、とても試合に出れる状態ではないにもかかわらず、笛子は決勝戦に強行出場。そして選手生命を断たれ、日常生活でも杖が必要な体になってしまったのでした。

ここで納得いかないのは、なぜ周りの人間は決勝戦に出ようとする笛子を無理矢理にでも止めなかったのか、ということ。
笛子が真理の弔い合戦の意味もある決勝にどうしても出たかったのは理解できるし、どんな状態であれ試合に出れば全力を尽くすのは選手として当然の本能。
しかし、そんな高校生の無茶を大人たちが認めちゃダメでしょ。

当時の女バレを率いていた榊監督が、真理の死を「監督人生で一番悲しい出来事」と言ってましたが、真理が死んだのは交通事故のせいであって榊監督の責任ではない。監督という立場のあんたが悲しみ悔やむべきは、笛子を起用して再起不能にさせたことでしょうに。

それから、もうひとつ明らかになった、真理の左耳の難聴について。
酔って暴れた父親のせいで耳を負傷したのが原因って…。ぶっきらぼうながらも、練のことを気にかけてる良い親父さんに見えたのに、酔って暴れて娘にケガさせるクズ野郎だったとは。
なんかショック…というか、練とその周りの人達は不幸に愛され過ぎじゃなかろうか。いくら練が「試練が大きいほど輝く」といってもねぇ。

学もヘロヘロで、全体的になんだか重苦しい雰囲気の10巻でした。